TopSpiceのデモ版をダウンロードして、回路シミュレーションを体験してみましょう!
SPICEとは何かを試したい場合やSPICEの基本を習得するには、ダウンロード・ファイルが約30MBとコンパクトで、操作性がシンプルでかつ高機能を併せ持つTopSpice
Demoをお薦めします。
評価版なので、回路規模などに制限がありますが、業務等に使用するのではなく、通常の学習を兼ねた使用においては、問題を感じないと思います。また、半導体メーカー提供の標準SPICEモデルを入手すれば、組み込んで利用できます。
製品版の新規ユーザーも、スタート・ガイドとして活用下さい。
目 次
- TopSpice (Demo)の概要
- ダウンロードとインストールの仕方
- プログラムの起動と終了
- サンプル回路の設定を変えてみる
- 自分の回路図を描いて動かす---組み込みライブラリ・モデルを使う
- 回路図の新規作成
- 信号源やモデルの設定
- 解析の設定
- 解析の実行と観測ポイントの指定
- 観測ポイントの設定
- 外部モデルを入手して使う
- モデルを自作して使う
- SPICE回路シミュレータ使用時の注意点
参考回路図ファイル: opamp1230.zip
上記に沿って作成した見本ファイル(opamp1.TSC, opamp2.TSC, opamp30.TSC)です。解凍してご利用下さい。
1. TopSpiceの概要
TopSpiceは、PC用のアナログ/デジタル/ビヘイビアのミックスドモード・シミュレーションで、まさにトップクラスのハイ・コスト/パフォーマンスを示しています。この価格帯ながら、その互換性と回路図エディタからグラフィック波形分析までの統合したデザイン環境という点で、最も先進のシミュレータといえます。
TopSpiceのEDAアーキテクチャは、設計を入力するフロントエンドのSchematic EditorまたはCircuit File Editorと、シミュレーション結果をプロットして分析するためのミックスドモードのSPICEシミュレータおよびTopViewポストプロセッサーからできています。
これらによって、設計した回路を入力し、シミュレーションし、分析するための完全に統合された環境が提供されます。その柔軟なアーキテクチュアにより、設計者は、サードパーティのツールとモデルライブラリを含む、ほとんどのデザイン・ツールを、一つの完全なEDAシステムに統合することができます。TopSpiceでは、設計者が、回路図またはSPICEネットリスト(テキスト)、それらが混じったもの、更にそれらが自由に置き換え可能であるという点で、大変ユニークです。全ての設計とシミュレーション機能は、回路図エディタまたはネットリスト・エディタのどちらのフロントエンドからでも利用可能です。
TopSpiceシミュレータ・エンジンは、基本設計からフル機能のミックスドモードのアナデジ混合信号回路シミュレータとして設計されており、どのようなアナログデバイス、デジタル機能、ハイレベルなビヘイビアブロックのどんな任意の組合せを含む回路でも、シミュレーションすることができます。TopSpiceにより、システムからトランジスタ・レベルまでのユーザーの設計を確かめ最適化することができます。ユーザーの回路をシミュレーションする場合に、アナログ等価回路の代わりにデジタル回路部をビルトインの論理シミュレータで解析することによって、ミックスドモードのシミュレーション時間は、桁単位で減らすことが可能です。
TopSpiceには、次に示すプログラム・モジュールが完全に統合化されています。
(1)Schematic Capture(回路図エディタ)
(2)Circuit File Editor(回路ファイル・エディタ)
(3)TopSpice Simulator(シミュレータ本体)
(4)Output File Browser(出力ファイル・ブラウザ)
(5)TopView Graphical Post-Processor(波形表示ポストプロセッサ)
(6)TopSpice Model Libraries Database(モデル・ライブラリ・データベース)
2.ダウンロードとインストールの仕方
2-1.ダウンロード
下記のアドレスよりTopSpiceデモ版を適当なフォルダにダウンロードしましょう。ファイルの大きさは約30Mバイトです。ダウンロード時には、パスワードも個人情報も入力する必要はありません。なお、インストールするパソコンのドライブには、100Mバイト以上の空き容量が必要です。
TopSpice 10 デモ版ダウンロード
ダウンロードした圧縮ファイル(**.zip)を解凍して、
Topspicex10demosetup.exe を実行し、セットアップ・プログラム画面の指示に従いインストールしてください。
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TopSpice 10 Demo 64ビット版 バージョン10.35b
[topspicex10demosetup.zip] 30MB |
デモ版の制限内容
システム要件: Windows 64 ビット(Windows 8/10/11)、Intel Core または互換性のあるマルチコア CPU を搭載した PC、1GB RAM、最小画面解像度
1200x800 のディスプレイ。
シミュレータの制限:
作成できる回路のノード数は64まで;回路の最上層レベルにおけるトランジスタとサブサーキットの数はそれぞれ20まで;サブサーキット型のトランジスタ数は20まで;回路の最上層レベルの部品数は総数で30(抵抗とキャパシタを除く)まで;サブサーキット定義(マクロモデル)数は15まで;最大データメモリ使用可能量は10MBまで。
回路図エディタの制限:
3ページ以上の回路図ファイルは作成不可ですが、表示すること、編集することも可能。
モデル暗号化ユーティリティは含まれていません。IBIS モデル ファイル インポート ユーティリティは無効になっています。S パラメータ データ
ファイル インポート ユーティリティは無効になっています。
ポスト・プロセッサ表示プログラムの制限:
1トレースにおけるシミュレーション・データ・ポイントの最大数は32,000まで。
デモ・モデル・ライブラリは、デモ・サンプル・ファイル(ヘルプメニュー内にあります)を実行するために必要なデバイスモデルのみを含みます。
マニュアルは、印刷不可(ヘルプメニュー内にあります)。
2-2.インストール
これは、解凍してできた実行ファイルをすることでプログラムをインストールできるファイルです。
デモをインストールするには、ファイルtopspicex10demosetup.zipを解凍し、できた実行ファイルをダブルクリックして実行します。
この時、全てのプログラムは終了させておいて下さい。
- 「このファイルを実行しますか?”と聞いてきますので「実効」をクリックして下さい。
- インストールウィザードが起動したら “Next”をクリックします。
- このライセンス内容に同意できるならば、”I accept the agreement”のラジオボタンをクリックして、”Next”をクリックして下さい。
- ”Select Destination Location”の画面では、インストールするハードディスクドライブやフォルダを選んで、”Next”をクリックします。
- ”Select Start Menu Folder”の画面では、ショートカットを設定します。後でも変更できますので、ここではそのまま”Next”をクリックして下さい。(日本語の他のショートカット名が文字化けしているかもしれませんが問題有りません。)
- ”Select Additional Tasks”では、デスクトップにアイコンを作りたくない場合には、Create a desktop iconのチェックを外します。
- Associate filesは、ファイル拡張子によるファイルの関連付けです。問題になる拡張子があれば、チェックを外します。確認できたら”Next”をクリックしましょう。
- ”Ready to Install” インストールの準備ができました。”Install”をクリックしてインストールを開始して下さい。
- インストールが終了すると、”Completing the TopSpice Demo Setup Wizard”の画面がでます。チェックマークを外して”Finish”をクリックしましょう。これでインストールは完了です。