TopSpice 10 マイナー・バージョンアップの方法
1. Launchプログラム起動時のダイアログで、右下にある"Help"ボタンをクリックします。
2. 開いたダイアログの下から2段目の左側にある"Check For Updates"ボタンをクリックします。
3. ブラウザに最新バージョンと現在使用中の製品のバージョンが表示されます。バージョンアップが必要な場合、"Download Updates"をクリックします。
4. 開いたページで必要な差分ファイル(Patch)を選び、任意のフォルダにダウンロードします。
5. 差分ファイルを実行し、既存のプログラムに上書きインストールします。パスワードを聞いてくるので、マイナー・バージョンアップ用のパスワードを入力します。
*最新の状態にするには、ユーザー様の現在のバージョンにより段階的にアップデートが必要な場合があります。
*これらのバージョンアップにおいて、アクティベーション・サーバーへのアクセスは必要ありません。
TopSpice 10 バージョンアップ履歴
-- 製品版 readmeファイルにも英文の記載があります。
最新バージョン[10.35b] の機能アップ・変更項目概略
・回路図エディタの"View|DC bias power" コマンドのバグを修正。
・回路図エディタ画面が、特定の条件下でスクロール中に点滅する現象を修正。
・TopSpice 用に最適化された TPS7H5002 モデルを追加。最適化されたバージョンは、元のバージョンより約 20 倍高速に動作。
・ディジタル素子のフリップフロップのUEFFおよびUGFFモデルに、SETピンとCLEARピンの両方がアクティブな場合に出力モードを選択するためのモデルパラメータ
MODESR を追加。出力モードオプションは次のとおり: 0=両方の出力Lo, 1=両方の出力Hi, 2=出力変更せず, 3=リセット優先,
4=セット優先、デフォルトは出力変更せず(MODESR=2)。
・U ロジックデバイスのPULSE機能であるUPULSEのクリア操作のバグを修正。
・シミュレーション後の表示データ設定なしの場合のダイアログに、デフォルトで「DC バイアス電圧と電流を表示」ボタンを追加。
・回路図エディタのツールバーに「DC バイアス電圧と電流を表示」ボタンを追加。
・"View|DC Bias Device Currents"(表示|DC バイアス デバイス電流)コマンドの電流値の色を変更(電圧と同じ緑-->紺に)。
・UIO A/Dインターフェイス・モデルに VHIGHパラメータを追加し、ロジック・ハイ電源電圧を指定。同一回路内で複数のロジック電圧レベルを使用したい場合、ユーザーが手動でレベルシフト・インターフェイスを追加しなくても可能に。
・U デバイスの DELAY関数に TDHLパラメータを追加。これによりローからハイ(TD= コマンド使用)、ハイからロー(TDHL= コマンド使用)への遷移に異なる遅延を指定可能に。
・Uフリップ・フロップとラッチ機能において、TPCLKLHとTPCLKHLの遅延が異なる場合のバグを修正。ファン・アウトが異なっていない限り、QとQBの出力が同時に切り替わるようになった。
・CMOS ロジック・ゲート・モデルに初期状態パラメータ IS を追加。デフォルト値は設定なし。
・回路図エディタの"File|New"コマンドで、誤った .SCH 拡張子のファイル名が表示されるバグを修正。
・TopViewに、電力効率を測定するための新しいコマンド "Tools|Measure spec|Power Efficiency"
を追加。ユーザーは入力電圧、入力電流、出力電圧、および出力電流を指定する必要がある。効率は、平均出力電力を平均入力電力で割ったものとして定義される。
バージョン[10.30a] の機能アップ・変更項目概略
・英文ドキュメントの更新
・モデルライブラリの拡張と改良。
・E ソースの 1 次元ルックアップ TABLE オプションを追加。(コマンド一覧表参照)これは、アナログビヘイビア型 TABLE 関数よりも高速。
・G ソースで IFGTFUN および IFLTFUN 特殊関数がサポートされた。(コマンド一覧表参照)
・一部の周波数応答曲線において、位相マージン測定結果が誤っていた問題を修正。
・.STEP コマンドを使用して .FRA 解析を実行する際のシミュレータのバグを修正。
・.OPTION SUBCKT が指定されている場合のシミュレータのトポロジチェックのバグを修正。
・式として指定された TDELAY パラメータ値を処理する U DELAY デジタル デバイスのバグを修正。
・.ALTER コマンドを使用して .FRA 解析を実行する際のシミュレータのバグを修正。
・モデルファイルの暗号化時に発生していた問題の修正
・TIME変数を使用した抵抗ビヘイビア式のバグを修正。
・ゲイン余裕と位相余裕の測定値が、プロットの周波数範囲内にある場合、ボード線図(Bode plotまたはAC Sweep)に追加できるようになった。
・ユーザーが選択したゲイン変数(dB 単位) および位相変数のゲイン余裕および位相余裕を測定するために、 TopView の"Tools|Measure
specs|Gain and Phase Margins"メニュー コマンドを追加。
・U 素子 DIVN (N による除算) ロジック関数に PULSEOUT デバイス パラメータ・オプションを追加。 パラメータを指定すると、出力パルス幅は入力クロックパルス幅と一致する。
・複数のトレース オプションが選択されている場合の回路図エディタのプローブ プロットのバグを修正。
・シミュレータのPARAMFILEオプションのバグを修正。
・SiC デバイス モデルのライブラリを拡張。
・トレースを追加するときにユーザーが選択したズーム レベルを維持する回路図エディタのプローブ・プロットのバグを修正。
・SMPS コントローラー部品の LinkSwitch-TN2 ファミリのモデルを追加: LNK3202、LNK3204、LNK3205、LNK3206、LNK3207、LNK3294、LNK3296。
・XFMRLTPトランス・モデルのエラーを修正。
・E エレメント IF 関数の VH パラメータのデフォルト値を 10uV に変更。
・シミュレータ U SRLATCH デジタル関数のバグを修正。
・シミュレータ V ソース RAMP オプションのバグを修正。
・FRA プロットの後に新しい自動プロットを選択する TopView のバグを修正。
バージョン[10.20] の機能アップ・変更項目概略
・ドキュメントの更新。
・モデルライブラリの更新。
・回路図上にグラフィックスとしてテキストを配置する回路図エディタの "Insert|Graphics|Text" コマンドを追加。
・回路図エディタのテキスト・ボックス・オブジェクトについて、ボックスの右肩マークでステータスを表示するように改良。
・FRA セットアップのクリア信号振幅制限セットアップ機能のバグを修正。
・シミュレーションの実行中にシミュレータ・ウィンドウを閉じた後にシミュレーションを再度実行するとクラッシュを引き起こすバグを修正。
・モンテカルロ シミュレーションのバグを修正 (バージョン 10.18a 〜10.19c のみ)。
・回路図エディタの"Probe Waveforms" (波形をプローブ)コマンドのバグを修正。
・TopSpice に最適化された TPS50601-SP モデルを追加。
・回路図エディタの新しいシンボル ユーティリティ コマンドのバグを修正。
・回路図エディタの"Reload Schematic Symbols" (回路図シンボルの再ロード)コマンドのバグを修正。
・MIC442xA モデルのバグを修正。
・シミュレータの .ALTER コマンドのバグを修正。
・同じ回路ファイルで複数回シミュレーションを繰り返すときのシミュレータのバグを修正。
・回路図エディタのグラフィックス ハイライト オブジェクトのバグを修正。
・シミュレータ内蔵E DELAY信号源のバグを修正。
・テキスト オブジェクトを含む TopSpice の古い .SCH 形式の回路図ファイルを開く際のバグを修正 (バージョン 10.18 のみ)。
・回路図エディタの過渡シミュレーション設定のバグを修正 (バージョン 10.18 のみ)。
・波形のプロパティを測定および表示するために、TopViewに"Tools|Waveform Properties..."
メニューコマンドを追加。指定した出力変数の振幅、周波数、デューティ比、最大値、最小値、平均値、RMS値、THD値を数値表示する。
・波形のデューティ・サイクルを測定するために TopViewの"Tools|Measure specs|Duty Cycle..."メニューコマンドを追加。
・波形のデューティ・サイクルを測定する #MEASURE DUTYCYCLE% ポストプロセッサ命令コマンドを追加。
例:#MEASURE DUTYCYCLE% TRAN duty YVAR=v(out)
#AUTOPLOT MEASURE duty
・波形のTHDを測定するためにTopViewの"Tools|Measure specs|Total Harmonic Distortion"メニューコマンドを追加。
・波形の全高調波歪みを測定する #MEASURE THD ポストプロセッサ命令コマンドを追加。
例:#MEASURE THD TRAN thdout YVAR=v(out)
#AUTOPLOT MEASURE thdout
・回路図エディタの"Tools|Reload Symbols"コマンドのバグを修正。
・シミュレータの RANDOM ソースのシード・オプション・パラメータが機能しない原因となるバグを修正。
・回路図の任意の領域を異なる背景色で強調表示するために、回路図エディタに"Insert|Graphics|Highlight area"コマンドを追加。
・回路図エディタのテキストおよびテキスト・ボックス・オブジェクトが Unicode (英語以外) 文字をサポートするようになった。
・回路図エディタの IBIS モデル・インポート・ユーティリティを改良。
・回路図エディタのテキスト・ボックス・オブジェクトに背景色のオプションを追加。
・挿入された画像ファイルを開けない場合、回路図エディタにエラー・メッセージが表示されるようになった。
・線形および十進対数周波数スイープに対して、テスト信号振幅制限を指定するための .FRA コマンド オプションを追加。 このオプションを使用すると、周波数を段階的に変化させるときに信号振幅を限界点値間で変化させることができる。
・
V および I 信号源の RANDOM 信号関数にガウス (正規) 分布オプションを追加。(正規分布内で変動するランダム特性)
・
一部の条件下で異常な FRA 結果を引き起こすシミュレータのバグを修正。
・スイッチデバイスを使用して AC 解析を実行するときに、特定の条件下でプログラム・クラッシュを引き起こす可能性があるシミュレータのバグを修正。
・UCx842 および UCx843 モデルを改良。UCx844 および UCx845 モデルのバグを修正。
・回路ファイル・エディタとモデル・データベースを、高解像度ディスプレイで表示した場合のウィンドウ画素の不適切な DPI スケーリングを修正。
・#AUTOPLOT などのポストプロセッサ命令コマンドで、測定データの MEASURE に解析タイプ OTHER も指定できるように追加。
例:#MEASURE MAX TRAN vmax YVAR=v(out)
#AUTOPLOT MEASURE vmax
・いくつかのダイオード・モデルをシミュレートするときのダイオード AREA デバイス・パラメータのバグを修正。
バージョン[10.12b] の機能アップ・変更項目概略
・ドキュメントを更新。
・IBISモデルファイルを Schematic Editorのユーザー・パーツとしてインポートするための「Tools|User Part|Import IBIS model」コマンドを追加。
・FRA セットアップの軸スケーリング・オプションを追加。
・dBV および dBuV 複素数データのプロット・オプションを追加。
・ゼロ以外の RG パラメータ値で GASFET モデルをシミュレートするバグを修正。
・回路図エディタの「プローブ回路波形」機能に電圧差をプロットするオプションを追加。電圧差 V(A,B) をプロットするには、ノード A をクリックし、マウスをノードB にドラッグする。2 番目のノードを選択するまで、最初のノードに赤い電圧マーカーが表示される。
・Schematic Editor の「Project|Hierarchy」コマンドのファイル拡張子のエラーを修正。
・波形のピーク-ツー-ピーク振幅を測定するための TopView "Tools|Measure|Amplitude" コマンドを追加。
・#MEASURE AMPLITUDE ポスト・プロセッサ命令ステートメント・コマンドを追加。波形のピーク-ツー-ピーク振幅を測定。
構文は #MEASURE anlys AMPLITUDE varname YVAR=name [MIN=xmin] [MAX=xmax]
・V 電圧および I 電流源の FILE オプションは、エラーを表示する代わりに、データ・ファイル内の重複するタイム・ポイントを無視するように変更。
・逆双曲線関数 ACOSH および ASINH がシミュレータ式で使用できるように変更。
・回路図エディタのバグを修正。(ファイルの読み込み、ユーザー・パーツ・ファイル、画像オブジェクト、プローブ回路プロット、ポスト・シミュレーション・オプション、画像ファイルとして保存、クリップボードへのコピー機能)
・いくつかの条件下でシミュレータ・プログラムがクラッシュする原因となるバッファ・オーバーランのバグを修正。
・MOSFET デバイス NRD および NRS パラメータのデフォルト値は、HSPICE および PSpice との互換性のためにゼロに変更。ユーザーは、以前と同様に、.OPTIONステートメントの DEFNRD および DEFNRS オプションを使用してデフォルト値を変更可能。
バージョン[10.00] の機能アップ・変更項目概略
・すべての TopSpice 10 アプリケーションは 64 ビットであり、より高速な操作とより大きなメモリ・スペースを実現。
・プローブ回路機能により、ユーザーは仮想プローブを使用して回路図のワイヤまたは部品をインタラクティブにポイントし、シミュレートされた波形または動作点のバイアス値を表示できる。
・周波数応答解析 (.FRA) 機能は、過渡定常状態の各タイム・ポイントの解を保存し、その後の FRA 実行中に復元できるようになった。 この機能により、実行ごとに定常状態のポイント
シミュレーションを繰り返す必要がなくなるため、多くの場合で FRA シミュレーション時間を短縮できる。
・ロジック・シミュレーションは、2E9のロジック・ステップに制限されなくなった。 デフォルトのロジック・ステップは 10ps になった。
・Schematic Editor は、XML 標準に基づく新しい回路図ファイル形式を使用し、ファイル拡張子は .TSC および 階層回路図ブロック・ファイルの.HTSC
となった。 これは、バイナリ形式を使用していた以前の .SCH ファイルではなく、テキスト・ファイル形式。 新しいファイル形式はより堅牢で、回路図ファイルは、エラーが発生した場合にテキスト・エディタを使用して簡単に表示および編集できるようになった。
また、古いバージョンのアプリケーションでファイルを開く機能に影響を与えることなく、新しい機能を追加することもできる。